五十肩(四十肩)の原因と治す方法 自分でできる緩和方法
管理人です。私にもとうとう訪れました。それは突然。
何の前触れもなく、いきなり襲われました。
原因不明の肩痛。いわゆる『五十肩(四十肩)』です。
会社の先輩方が『五十肩(四十肩)』に悩まされるのを他人事のように、
何でそんなに痛がっているんだろう。と思っていましたが、
いざ自分が『五十肩(四十肩)』を患ってみると、これがつらいになんの。
ある地点から上に上げると「痛っ!」、ある地点から前に動かすと「痛っ!」。
可動域が相当せまくなって、シャツを脱いだり着たりさえままならない。
日常生活に支障をきたすようになってしまいました。
さらに痛みのは範囲は広がり、耳の後ろから肘のあたりまで、コリや筋肉痛に似た症状が…。
何かあるとすぐに病院に駆け込む私ですが、受診する前にどうにか手だてはないものか、
いろいろ調べてみることにしました。が、結局…
ゴッドハンドと名高い近くの整形外科を受診しました。
目次
そもそも五十肩(四十肩)とは
医学的には「肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)」とも呼ぶそうです。突然起こる肩痛です。
ほとんどの場合は腕を上げようとしたピーク地点で痛みが発生して、肩や腕を動かせる範囲が狭くなります。
それは筋肉ではなく腱のトラブルなのです。
★私の場合=それ以上は激痛が肘まで走り動かせなくなるんです。
男女差、運動習慣のあるなしなどに差はないようです。
また、左右の発生率についても違いはなく、利き腕だから発症しやすいということもありません。
少し動かすだけでも鋭い痛みを感じることもあります。
また痛みをかばう動作で肩こりや首筋のコリを伴う場合もあります。
さらに、関節が徐々に動かなくなってしまう状態を「肩関節拘縮(こうしゅく)」といいます。
他にもよく似た症状では
「石灰沈着性腱板炎」、「変形性頚椎症・頸部脊柱症」、「頚椎椎間板ヘルニア」などによる場合があるようです。
「石灰沈着性腱板炎(五十肩)」と症状
肩腱板内に沈着した石灰(リン酸カルシウム結晶)による急性の炎症です。
石灰沈着は、加齢による腱板(棘上筋腱)の変性と、ホルモンの影響により起こると考えられているそうです。
腱板から滑液包内に破れ出るときに、激痛を生じます。
最大の特徴は『夜間痛』(就寝時に痛くて目を覚まします)や、
『肩峰(肩甲骨の突起)痛(肩甲骨の最上部、腕の付け根周辺)』腕の付け根後ろ側の痛みです。
「肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)」の症状
首の骨からくる神経痛や肩こりと間違われやすいのが特徴です。
中年期以降に発症します。肩が痛んで可動域が狭くなります。
可動域以上に動かすと肩から腕にかけて激痛が走る場合があります。
朝ドライヤーや櫛で髪を整えたり、服を着替えることが不自由になることがあります。
動かすと突然肩周辺に強い痛みを感じるなどです。
症状の時期は「急性期」と「慢性期」に分けられます。
「急性期」
なんの前触れもなく突然するどい痛みが発生。
突然片側の肩周辺に、指先まで痺れるような激しい痛みが数日間~数週間続きます。
夜間痛も発症し、痛みで夜中に目を覚ますことがあります。
「慢性期」
肩が動かしづらい日が続き、痛みは鋭い痛みから鈍い痛みに変わります。
一般的には数週間から半年、長くても1年半ほどです。
「回復期」
痛みが気にならなくなり、可動域が広がってくる。
『必ず病院で受診してほしい症状』
・鋭く強い痛みがあったり、夜間や安静時にも痛みが持続する場合。
・時々鋭い強い痛みが走ったり、就寝時の寝返りで痛みが発する場合。
・前にならえで腕が90度以上挙げられなかったり、後ろ手に腰を触れない場合。
※適切な治療を受けずに放置すると、治癒まで長引いたり、他の疾患を併発したり。
重度の場合は拘縮肩といってずっと痛みと可動域制限が残るケースがあります。
★私の場合=睡眠時に気付かずに寝返りでもうっていたのでしょうか、激痛で目を覚ますことが、何度かありました。
『五十肩(四十肩)』肩関節周囲炎の原因
原因は不明です。
肩関節の周囲に炎症が起こる病気ですが、その炎症が最も多く起こる部位は「腱板」とされています。
・加齢により肩周辺の筋力や腱や軟骨のへたりが誘因すると考えられます。
・また加齢により、組織の柔軟性の低下が起こり、肩の組織が傷つきやすくなります。
・さらに、肩の血流の低下が関係している可能性も取り上げられます。
加齢に伴い肩の関節や筋肉、肩周辺組織に固くなったり縮むなどの変化が起こることで炎症や痛みを引き起こすようです。
また、これらの直接的要因以外にも、普段の生活習慣やストレス、ホルモンバランスの変化(女性の更年期、男性の更年期)といった間接的要因が重なることも発症のきっかけになると言われています。
「腱板」は線維組織からできているため、加齢とともにもろくなりやすくなります。
しかも、もともと血管が少ない部位で、いったん傷つくと修復されにくい性質があります。
40歳代・50歳代は老化が進みやすい年代ですから、ちょっとした力が加わるだけで傷ついて、炎症を引き起こしやすくなることが考えられます。
こうして腱が傷んで炎症を起こすことで、滑液包や関節の内部にも炎症が波及するのが五十肩の原因であろうと考えられているようです。
また、若い時に、スポーツや仕事で肩を酷使したり、肩を痛めた経験がある人は発症しやすい傾向にあります。
普段から猫背の人は身体の重心が前のめりになり、身体に歪みが生じやすいため、四十肩・五十肩のリスクが高まります。
≪なぜ、痛いのか≫
関節や筋肉、肩周辺組織ににダメージがあると身体は当然、治そうとします。
その反応のひとつが炎症反応です。この炎症反応こそが痛みの原因です。
『五十肩(四十肩)』肩関節周囲炎の対処法
≪急性期≫
ストレッチなど痛みに耐え無理をして肩を動かすのは逆効果です。
激しい運動や、重い荷物を持つ。など痛みを伴う動きは避け、まずは安静に過ごしましょう。
『五十肩(四十肩)』だと思っていたら、別の病気からくる肩痛の症状だったという場合もあります。
気になる症状がある場合は軽視せず、病院「整形外科」を受診してください。
≪慢性期≫
痛みだしてから数日から数週間たって痛みがやや引いた慢性期には、日常の動作を積極的に行うように心がけてください。
またぬるめのお湯につかってゆっくり温めたり、カイロや温感湿布を当てたりして、肩を冷やさないようにしてください。
就寝中は、筋肉の動きが少ないため体が冷えやすくなります。
肩関節が冷えると痛みが強くなることがありますので、布団から肩が出ないように、
バスタオルや毛布を掛けるなど冷やさない工夫をしてください。
『五十肩(四十肩)』肩関節周囲炎を治す方法(治療方法)
薬物療法、運動療法、理学療法で改善することが多いため、ほとんどの症例で手術は必要はありません。
≪診察≫
病院は整形外科をたずねてください。
◆可動域の検査(上下・水平・外旋・内旋)を行います。
医師の手によって肩や腕を様々な方向に動かし、
痛みがない状態でどのくらい動かせるか、どの角度で痛むかなどを調べます。
◆レントゲン検査・超音波検査・MRI検査・血液検査など
は「医学的にこれといった原因が見つけられない症状」です。
これらの検査をしても『五十肩(四十肩)』を特定できる要素はありません。
症状が似ている病気が多くあるため、他の病気である可能性を否定するために行う検査です。
肩関節周囲炎以外にも良く似た症状では大きく下記のことが考えられます。
※下記の症状は病院で検査の上に診断される症状です。
「変形性頚椎症・頸部脊柱症」と症状
加齢による頚椎椎間板の変形です。
首痛・肩の凝り、手や腕の痛み・しびれ、腕が上がらない、脊髄が圧迫されることで、脳からの命令がきちんと伝わらず手足がうまく使えなくなることがあります。
「頚椎椎間板ヘルニア」
加齢に伴う椎間板の変形です。
・首痛、手に通じる神経を圧迫し、手や腕の痛み・しびれがあります。
また、脊髄を圧迫することで、脳からの命令がきちんと伝わらず、手足がうまく使えなくなることがあります。
他にも関節リュウマチ、骨腫瘍、腱板断裂、自己免疫疾患、肩関節石灰沈着性腱板炎、肩関節腱板損傷、腱板断裂、変形性肩関節症、頚部脊椎症、心筋梗塞の前兆などの場合があるようです。
≪痛みの緩和≫
いわゆる痛み止めペインクリニックです。「消炎鎮痛剤」非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を使います。
経口剤(錠剤など)は効果も確認されています。炎症を消して、痛みを鎮めるということです。
パップ剤、テープ剤などの外用貼付剤使われ、こちらも経口剤に匹敵する効果が認められています。
また、痛みが強い場合には腱板損傷部周囲に、炎症を強く抑える作用があるステロイド剤や、高分子ヒアルロン酸ナトリウムを注射することもよく行われます。
ただし、これらの治療は、損傷した腱板を治すという目的ではありません。
★私の場合=結局、整形外科で受診。検査の結果「典型的な五十肩です!」と断言されました。
痛そうで気の毒なので「ヒアルロン酸注射をしましょう。」となり、肩に注射をズブリ!!
あら不思議、注射の直後から可動域がじわじわ広がり、明らかに楽になりましたが広がった可動域はごくわずか。
道のりは遠そうです。
痛みを抑えないと、肩の動きに支障をきたします。
その結果、腱板や肩周辺の組織が固まり、運動療法(リハビリテーション)が進まない。
ということになりますので、痛みの緩和は重要な治療のひとつです。
≪運動療法≫
肩関節は非常に複雑な構造で、動きも多種多様です。
「石灰沈着性腱板炎(五十肩)」が起こってしまったとき、治療のゴールは、肩が自由に痛みなく動かせることです。
ゴールは人それぞれ違いますが、共通する点は肩の機能、はたらきということになるります。
ですので、運動療法(リハビリテーション)は直接的な治療とも言えます。
肩関節の可動域訓練
肩を動かせる範囲を広げていく訓練が基本になります。
理学療法士や作業療法士の指導の下、しっかりリハビリをします。(病院で受けるリハビリです)
◆鍼灸・指圧マッサージ・整体・マッサージなどの代替医療も症状の改善に効果を期待できます。
しかし、保険適用外ですので事前に料金を確認するようにしてください。
『自分でできる緩和方法』治療方法
「緩和の方法」
急性期の緩和方法の基本は「絶対安静」です。
『肩を温めましょう』
熱いお湯にひたしたタオルをしぼってビニール袋に入れたものを、肩関節を包むように広くのせると効果があります。
市販の湿布薬(温湿布・冷湿布)を肩関節に貼ることもオススメです。
また、ぬるめのお風呂にゆっくりとつかったり、シャワーをかけたりするのも手軽な対処法です。
40~42度のお湯に2、3分つかる。17~20度のシャワーを2、3分。交互に15分ぐらい続けると、ずいぶんとラクになります。
私の場合:低周波治療器も使っています。これが使い心地が良くて。
いっときだけですが痛みがスーっと楽になります。
家では問題ありませんが、外出先や職場では使いづらいのが玉にきず。
コードもいつのまにか絡んじゃって・・・
ネットで、コードレスの低周波治療器を探しました。
『自分でできる治療方法』(基本は痛みがやわらいできたら)
「振り子運動」(痛い時でも少しはできる)
無理なく肩ぜんたいをほぐすことのできる、驚くほど簡単な方法に「振り子運動」があります。
この「振り子運動」はアイロン運動とも呼ばれています。
また「振り子運動」は可動範囲内であれば「急性期」でもできるエクササイズです。
【準備】
「1kgのダンベル」か「水を入れた500ccのペットボトル」か「アイロン」を一つ用意してください。
①立ったままでも、椅子を使っても、どちらでもかまいません。
ダンベルもしくは、ペットボトルを痛んでいる方で持ちます。
※「急性期」では手ぶらでもかまいません(エアアイロン運動ですね)。
足を前後に広げて、ダンベルを持ったほうの手のチカラを抜いて、ぶらりと重みを感じるようにしてください。
②あとは振り子みたいに、前後に揺らすだけ。
10往復したら、今度は円を描くように10回、反対まわしを10回。ぶら~りぶら~りと揺らしてください。
それだけでOKです。
たったこれだけで、肩の関節をやわらげて、可動範囲を広げてくれます。
ただ、四十肩・五十肩の基本はやはり、安静がベースです。もし痛みを感じたら、すぐに中止してください。
この振り子エクササイズをつづけて、肩も気持ちも軽くしてください。
★私の場合=“壁どん”のポーズから指で壁をずるずる這い上り、痛い角度まで上げます(病院教えていただきました)。
これを繰り返し、可動域を徐々に広げていきます。
病院の先生が「痛いから動かさずにいると肩関節がカチコチに固まって、痛みが治まっても可動域は広がらないよ。」とおっしゃったので、思い出せば動かすように心がけています。
『私は自宅や職場で低周波治療器を使っています。』
痛みが気になる時や、就寝前、夜間通など根治できる訳ではありませんが、
痛みがやわらぎ楽になります。特に今はコードレスの商品があり、
コードがからまることもなく快適に使用できます。
職場で使っていてもコードが無いので目立ちません。
わたし的にはスグレモノだと思います。
低周波治療器は根治療法ではありませんが、
痛みのつらさがやわらぐので、助かっています。
まとめ
『五十肩(四十肩)』にはさまざまな症状があり、その原因もそれぞれです。
放っておいて自然に治ることもあるようですが、痛いときはにはまず、病院「整形外科」に行くことが必要です。
加えて、炎症が治まった後の肩の関節が固くなるという「肩関節の拘縮」の悩みです。
この「肩関節の拘縮」に対しては、治療「リハビリ」のタイミング、内容が大切なようですので、
放っておかずに、しっかりと適切に治療を受けましょう。
私はこじらせたくないので、受診しました。
でも、少しはマシになりましたが、あまり変化がありません。